January 2004
昔の自分の写真を見て恥ずかしく思ったことはある?ほんとに僕らはそんな風に服を着てたのかな?うん、実際こんな風だった。そしてどれだけバカらしい格好をしているか考えたことすらなかった。目に見えないのがファッションの本質だ。同じように僕らがみんな乗っかっている地球の動きもどんな風なのかは見えない。
モラルについての流行もあるってのが怖いよね。全くもって恣意的なものだし、ほとんどの人はそれがあるってことに気づきもしない。けどこっちの方がよっぽど危ないものだ。ファッションはデザインがいいものって誤解される。モラルの流行も善さを示していると誤解される。変な格好をしても笑われるだけだ。暴力的なモラルを示せば、クビになったり追放されたり、投獄されたりする。殺されることだってある。
もしタイムマシンで過去に戻ったとしよう。過去のどの時点に行ってもたしかなことが一つある。君が何を言うかを意識してなくちゃいけないってことだ。どうってことない意見でも大きなトラブルになりうる。17世紀のヨーロッパであれば大きなトラブルになりそうなことを僕はもう言ってる。そしてガリレオが僕と同じことを言ったとき大きなトラブルに巻き込まれた。地球は動く。*1
歴史を通してずっとそうだったように見える。どの時点でも、人々はバカバカしいことを信じていて、しかもあんまり強く信じているから、もし君がそこで別のことを言うとひどいトラブルに巻き込まれるだろうなって。
僕らの時代は何か違うところがあるかな?多少歴史を読んだ人に聞いてみれば、答えはほぼ間違いなくNoだ。もし今が全ての正しさを実現した時代だったとしたら、これは驚くべき偶然だろうね。
未来の人々から見たらバカらしいようなことを僕らが信じているっていうのはじれったく思える。誰かがタイムマシンで未来からやってきて、言わないように気をつけなくちゃいけないことはなんだろう?それが僕がここで学びたいことだ。けど今の異端を示してみんなにショックを与えたいだけじゃない。君が言えないことを見つけられる汎用のレシピを見つけたいんだ、どんな時代でも通用するようなレシピをね。
順応性テスト
あるテストから始めよう:仲間の前で表現するのを憚られるような意見を持ってる?
もし答えがNoなら、ちょっと立ち止まって考えてみてほしい。君が信じていることが全て君が信じることになりそうな何かだったとすると、これはもしかしてものすごい偶然じゃないか?けど多分そうではなくて、単に君が誰かに言われたように考えてる可能性の方が高い。
別の可能性もある、君が独自に全ての問いに答え、現在受け入れられているものとバッチリ合うような答えを思いついた可能性だ。でもこれはありえなさそうに思える。君は同じところの間違いもしなきゃいけないからだ。地図を作る人は自分の作った地図にわざとほんの小さな間違いを入れておく。そうすると誰かがコピーしたときに指摘できるんだ。もし別の地図が同じように間違えていたら、それは自分の地図をパクったというとても説得力のある証拠になる。
歴史上の他の全ての時代と同じように、僕らのモラルマップもほぼ確実に間違いを含んでいる。そしてこのマップと同じように間違えた人は偶然によってそうしたのではないだろう。1972年にベルボトムのジーンズがいいと独自に判断したって主張している人と同じようなものだね。
今もし君が自分が信じることになっていたように全てを信じているとすれば、仮に君が南北戦争前のプランテーションオーナーの間で、あるいは1930年代のドイツで、あるいは1200年ごろのモンゴルあたりで育ったとして、自分がそう信じるようになっている全てを信じていないんだとどうやって言うことができるだろう?ついでに言うけどね。これは多分そう信じている可能性の方が高いだろう。
「よく適応した」みたいな言葉の使われた時代に、大きな声ではあえて言わないようなことを君が考えるとしたら、君に何かまずいところがあるみたいに思われただろう。でも反対じゃないかな。もし君が大きな声ではあえて言わないことを考えないとしたら、ほぼ間違いなく君には何かまずいところがある。
トラブル
僕らが言えないことは何か。それを見つける方法は人々が発する言葉、それを言うことでトラブルになりそうな言葉を単によく見ることだ。
もちろん僕らは単に僕らが言えないことを探しているんじゃない。真である、あるいは少なくとも真である十分な可能性があって公にされているべきなのに、僕らが言えないでいる問いを探しているんだ。だいたいのところ人々が口にしてトラブルに巻き込まれるたくさんのことは、この二つめの低い方の閾値を満たすんじゃないかな。2+2が5だとか、ピッツバーグの人の身長は3mを越えてるとかって主張してトラブルに巻き込まれたやつはいない。こういった明らかに偽であるような言葉はジョークとして扱われるか、最悪の場合でも気が狂った証拠として扱われるぐらいで、誰かをブチ切れさせたりはしない。その意見が信じられるかもしれないと心配しているような意見を見て、人はブチ切れる。中でも人を1番怒らせるのは、真実じゃないかと心配しているような意見なんじゃないかって僕は思ってる。
もしもガリレオがパドゥア人の身長が3mだと言ったのなら、彼は風変わりだけど害のない人として見られただろう。地球が太陽の周りを回っていると主張するのはまた別のことだ。教会はこの主張が人にものを考えさせることを知っていた。
確かに、過去を振り返ったとき、この大ざっぱな目安はうまく当てはまる。たくさんのトラブルに人を巻き込んできた意見は、今では無害に見える。だから未来から来た人は、今日ではトラブルに巻き込まれてしまうような意見の少なくともいくつかに同意するだろう。僕らにはガリレオがいない?そうではなさそうだ。
彼らを見つけるために、人をトラブルに巻き込むような意見を追っかけてって、それが真実かどうか問うんだ。ok, その意見は異端かもしれない、あるいは何であれ現代では異端みたいなものだ。しかしそれは真実ではありえないかな?
異端
これによって全ての答えが与えられるわけではないけどね。もし特定のアイデアが原因でトラブルに巻き込まれるってことがすでになくなったとしたら?あるアイデアがとてもデリケートで議論をかき立てすぎるために誰も公に向けて言わなくなったとしたら?僕らはどうやってこういうアイデアを見つけられる?
もう1つのアプローチは「異端」という言葉を追っかけることだ。歴史の全ての時代に、ある意見について真実かどうかを誰かが問う前に撃ち落とすためのラベルが見つかる。
「罰当たり」「神聖冒涜」「不敬」「冒涜」「異端」、こういったラベルは西洋史の中の大部分に、もう少し最近であれば「真っ当でない」「適切でない」「アメリカ的でない」とかね。今ではこういったラベルは力を失っている。ラベルというのはいつだってそういうもので、今では皮肉っぽく使われるのが関の山かもしれない。けどかつては、本当の力を持ってたんだ。
「罰当たり」「神聖冒涜」「不敬」「冒涜」「異端」、こういったラベルは西洋史の中の大部分に、もう少し最近であれば「真っ当でない」「適切でない」「アメリカ的でない」とかね。今ではこういったラベルは力を失っている。ラベルというのはいつだってそういうもので、今では皮肉っぽく使われるのが関の山かもしれない。けどかつては、本当の力を持ってたんだ。
例えば敗北主義者という言葉には今、これといった政治的な含意はないだろう。でも1917年のドイツで、この言葉は武器だった。和平交渉を望む人々をパージするときにルーデンドルフはこの言葉を使った。WW2の始まるとき、チャーチルとその支援者は敵対者を黙らせようとこの言葉を広く用いた。1940年、チャーチルの強硬策に反対する主張はどんなものであっても「敗北主義」だった。これは正しかったか誤っていたか。それを問うところまで行ってたやつは厳密に言って1人もいなかった。
今、僕らもこういうラベルを持ってる。もちろん、しかもたっぷりと。汎用性の高い「不適切」から恐るべき「divisive」まで。どの時代でも、何がこういうラベルであるかを見つけるのは簡単だ。偽であって、その上賛成しないアイデアを人がなんて呼んでいるか、単に観察すればいい。政治家が対立する相手が失敗したと言うときは真っ直ぐな批判だ。けど間違っていると主張する代わりに「divisive」とか「人種に関しての無関心」とか言い始めたとき、僕らは注意を払うべきだ。
だから未来の世代が見たら笑うような僕らのタブーを見つけるもう1つのやり方はラベルからスタートすることだ。あるラベルを用意する、例えば「sexist」、そしてこう呼ばれるようなアイデアをいくつか考えてみよう。そうしたらそれぞれのアイデアについて問う、これはもしかして真実なんじゃないか?
リスティングはランダムに始めるのかって?イエス、なぜなら多分ランダムにはならないからね。最初に思いついたアイデアが、多分一番もっともタブーらしいものだ。それは君がもう気づいているけど、考えないようにしているものだろう。
1989年、賢い研究者が、肺ガンの徴候を見つけようとして胸のレントゲン写真をチェックする放射線医師の目の動きを追った。明らかになったのは、医師がガン病変を見逃したときでさえ、目はしばしば病変部に留まっていた。彼らの脳の一部は何かがそこにあると知っていたんだ。意識の方へ滲んで行かなかったってだけでね。だからたくさんの面白い異端的な考えが僕らの心にもうほとんど形作られていると僕は考えている。僕らが一時的に自己検閲をストップすれば、こういうものがまず初めに浮かび上がってくるだろうね。
(いったん途中まで、今の日本のラベルだったら「不謹慎」とか。)
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